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LeRobot SO-101の組み立て方

前回の記事では、Hugging Faceが発表したオープンソースAIロボットアーム「SO-101」を紹介しました。
今回はその続編として、この記事ではロボットアームの組み立てを行います。

SO-101の箱の中に取扱説明書やマニュアルといった紙の資料は同梱されていません。
なので、公式ドキュメントやオンラインの参考サイトを頼りに進める必要があります。
ちなみに、SO-101はリーダーアームとフォロワーアームの2本を組み立てる必要があり、使用するネジの数は100本を超えます。
初めての組み立はおよそ6時間かかりました。
慣れてしまえば1時間もかからずに完成させる事が可能です。
作業に入る前にしっかりと完成形をイメージしておくことが大切で、それができていないと途中で何度も作り直すことになってしまうのでご注意ください。

1. 組み立てに必要なもの

  • SO-101キット
  • 3Dプリント部品(自作または配布データを使用)
  • 工具類(プラスドライバーのみ)
  • 電子部品(モーター、制御基板、ケーブル類)

2. 開封と部品チェック

SO-101の箱を開けたら、まずは付属のパーツリストと照らし合わせて部品が揃っているか確認しましょう。
小さなネジやナットは紛失しやすいので、トレイや小物ケースにまとめておくのがおすすめです。また、ネジはサイズごとに分類しておくと組み立て時に迷わず作業でき、効率が大幅に上がります。
私は以下の様に透明の箱の下に永久磁石をおきサイズごとにネジをサイズごとに集めました。

3. 組み立てステップ

組み立てに入る前に、以下の参考サイトを一通り確認することをおすすめします。

さらに詳細な手順は公式ドキュメントを参照してください。
公式ドキュメント:SO-101 組み立て手順(Hugging Face LeRobot)

組み立てのコツとして、各モーターにナンバリングしたシールを貼り、配線をすべて繋いでからネジ止めを行う事です。

公式では組み立て後に配線する手順を紹介しています。
また、公式ドキュメントの後半には六角ナットを締めるという案内がありますが、キットには含まれていませんのでご注意ください。

では、実際に組み立てたステップを順に説明します。

Step1:シール貼り

リーダーアーム用のモーターの1~6、フォロワーアーム用のモーター1~6のラベリングを行います。
公式の3Dプリントキットを購入したのであれば、白い方がフォロワーアーム、黒い方がリーダーアームです。
灰色のパーツはアームを固定するためのパーツなのでアームの組み立て時は使用しません。

Step2:サージモーターのID変更

組み立てたくなる気持ちをグッと押さえ、各モーターにIDを設定する作業を行います。
というのも、購入時はどれもIDが1番に設定されているからです。
IDの設定には公式のAIライブラリをインストールする必要があります。
URLは以下の通りです。
https://github.com/huggingface/lerobot
npakaさんの記事の通り、minicondaを入れておくとスムーズです。
途中でHuggingFaceのTOKENが必要になります。
IDの設定は以下の様なコマンドを実行し、モーターを1個づつ繋いで6番から1番まで設定をします。

・フォロワーアームでUSBの接続ポートがCOM1(windows)の場合
lerobot-calibrate –robot.type=so101_follower –robot.port=COM1 –robot.id=my_follower

・リーダーアームでUSBの接続ポートがCOM2(windows)の場合
lerobot-calibrate –robot.type=so101_follower –robot.port=COM2 –robot.id=my_follower

Step3:アームの組み立て

実際に動画をみながら組み立てを行います。
ネジはキツくしすぎず、止める際は対角線につけていくようにしましょう。

設定の確認

アームが完成したら、各モーターが正しく動いているかを確認します。
チェック用のコマンド用意されていますが、以下のツールが便利なので紹介します。
https://x.com/nady_researcher/status/1939208859962483030

ブラウザでこちらを開き、それぞれのアームのIDとや電圧が正しければ設定は成功です。

余談

上記の通り簡単にいけば良かったのですが、私の場合どうしても組み立て後に上手く動かず最終的に12個あるサーボのうち1つだけスロットが片方だけ通電がしていない事が分かり、今も購入したSeeedStudioさんに問い合せが続いてます。
基本的な流れは、メールで問い合せ。サーボのファームウェアの更新を案内された後、サポートページでチケットを作るという流れでした。

最後に

困ったときに頼りになってくれるリンクを紹介します。
秋葉原にあるファブ カフェロボ☆スタディオン さんです。
https://robostadion.com/
SO-101の3Dプリント代行や、組み立て会、模倣学習会を実施しています。
組み立てや使い方を知りたい方は参加をオススメします!

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ITエンジニアをしています。
10年以上前にコールセンター向けの自然文解析(構文解析)のパッケージ開発を手掛けたことをきっかけに、自然言語処理やChatGPTに興味を持つようになりました。
2022年からはStable Diffusionにも関心を持ち始め、現在はさまざまなAIをローカルに構築、研究を続けています。

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