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Hugging Face発のAIロボットアーム「SO-101」を徹底紹介

AI研究や機械学習といえば、「Hugging Face」という名前を思い浮かべる人も多いでしょう。AIを学んでいる方なら、両手を広げた顔文字のロゴを一度は目にした事があるはずです。そのHugging Faceが、実はロボティクス分野にも進出していることをご存じでしょうか?これまでロボットアームといえば、研究機関や大企業でしか扱えないほど高価で、個人が挑戦しようとすれば最低でも30万円は必要でした。

しかしHugging Faceの取り組みによって状況は一変し、ついに「手の届くガジェット」が登場し注目を集め始めています。
それが 3Dプリント対応のオープンソースAIロボットアーム「SO-101」です。低価格でありながら高い拡張性も備え、教育や研究はもちろん、DIYプロジェクトにもぴったりです。

SO-101とは?

SO‑101は、Hugging Faceのロボット部門「LeRobot」が開発した、3Dプリント可能でプログラマブルなロボットアームの最新モデルです。前モデルSO‑100(SO‑ARM100)を改良し、2025年4月にリリースされました

最大の特徴は以下の3点です。

  • 低価格:ベースキットが約100ドルから。
  • 3Dプリント可能:主要パーツを自作でき、世界中のユーザーが同じ設計図を共有。
  • オープンソース設計:ソフトウェアや部品リスト、組み立て手順が公開され、誰でも改造や学習に活用可能。

主な特徴とSO-100からの改良点

  • 組み立てやすさの向上:配線やギア調整が改善され、前モデルよりも簡単に組み立て可能。
  • 改良モーターの採用:摩擦を抑えつつ自重を支える性能が強化され、より安定した動作を実現。
  • AI対応:カメラを用いた強化学習により、物体を掴んで移動させるといった操作を学習可能。
  • 模倣学習:リーダーアームとフォロワーアームを組み合わせ、人間の動作をコピーして学習可能。

とはいえ、so-100を知らない自分からするとまだ、初見で作るのは大変な印象がありました。

国内での購入方法

日本国内でSO-101を入手する場合は、秋月電子通商 の通販が便利です。

主なパッケージは3つです。
通常パッケージ SO-101
通常パッケージよりモーターの電圧が高い SO-101 pro版
3Dプリンターが無い人向けの3Dプリントパーツ

国外での購入方法

PartaBot(完成品・キット提供)
Seeed Studio(国際向けキット提供)
AliExpress (国際向けキット提供)
WowRobo(完成品提供)

日本からであれば「Seed Studio」で以下を購入すれば良さそうです。とのこと。
・参考にした記事
https://note.com/npaka/n/nfaa9db0834e5
>日本からであれば「Seed Studio」で以下を購入すれば良さそうです。通常版とPro版があり、Proの方がフォロワーアームのサーボと電源の性能が上になります。

関連イベントとハッカソン

・ロボット開発とAIの今を議論
2025年には、SO-101の登場を象徴するイベントとして 「手が届くところまで来た!ロボット開発とAIの今とこれから」 が開催されました。
「手が届くところまで来た!ロボット開発とAIの今とこれから」

・【Algomatic x ugo x ABEJA共催】ロボット持ち込み技術共有会
イベントページはこちら

・世界同時開催のロボットアームハッカソン
さらにHugging Faceは、SO-101を題材にした 世界同時開催のロボットアームハッカソン を実施。
受賞作品は以下の公式ページから動画で確認ができます。
公式ページ(LeRobot Worldwide Hackathon)

最後に

SO-101は、AIとロボティクスを「研究者や企業だけのもの」から「誰もが手軽に触れられるもの」へと広げる画期的なロボットアームです。これまで高価すぎて手が届かなかったロボットアームが、ついに一般の開発者や教育現場、そしてDIY愛好家の手に届く存在となりました。

低価格で入手でき、組み立ても容易で、プログラムによって自由に動かせるこのロボットは、教育・研究・DIYの現場で活躍するだけでなく、深刻化する人手不足の社会課題に対する新たな解決策のひとつとしても期待されています。

次回の記事では、このSO-101を 実際にどう作るのか(組み立て方や3Dプリント部品の準備方法) を詳しくご紹介します。ぜひご期待ください。

購入前に参考にしたサイト

物を拾い上げたり置いたりできるプログラム可能でオープンソースのロボットアーム「SO-101」をHugging Faceが発表
https://gigazine.net/news/20250501-hugging-face-robotic-arm/

SO-101 入門 (1) – キットの入手
https://note.com/npaka/n/nfaa9db0834e5

[動画]AIロボットアームSO-ARM101を組み立てました #huggingface #soarm101 #自由研究 #lerobot
https://www.youtube.com/watch?v=3VFPmxbvSL0&list=PL_Cfs_ZS2RfOn-lnG_PYIlphV-EOBxtbE&index=1

SO-101アームで卵を搬送!TPU製グリッパーの実力を測る
https://tech-blog.abeja.asia/entry/so101-carrying-egg-tpu-202507

TechCrunch:Hugging Face releases a 3D-printed robotic arm starting at $100
https://techcrunch.com/2025/04/28/hugging-face-releases-a-3d-printed-robotic-arm-starting-at-100/

Hackster.io:Hugging Face launches the SO-101, an upgraded low-cost 3d-printable autonomous robot arm
https://www.hackster.io/news/hugging-face-launches-the-so-101-an-upgraded-low-cost-3d-printable-autonomous-robot-arm-532360f441eb

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ITエンジニアをしています。
10年以上前にコールセンター向けの自然文解析(構文解析)のパッケージ開発を手掛けたことをきっかけに、自然言語処理やChatGPTに興味を持つようになりました。
2022年からはStable Diffusionにも関心を持ち始め、現在はさまざまなAIをローカルに構築、研究を続けています。

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